スナックとは、店主とお酒や軽食(スナック)を楽しむ形式の飲食店です。似た形式のお店にクラブやガールズバーなどの店があります。しかしスナックはそれらのどちらとも異なる要素もあります。
スナックはかつて「夜の飲み屋」の定番でしたが、若い世代の人などではスナックを利用したことがないという人も珍しくありません。
スナックを利用したことがない人にとっては、「スナックってどんな場所?」「スナックとキャバクラなどの違いは?」など、疑問に感じていることも多いでしょう。
この記事では、「スナックがどんな場所なのか知りたい」という人に向けて、詳しく解説していきます。特徴や仕組み、遊び方の流れ、料金なども紹介するので、是非チェックしてください。
スナックとは?特徴と仕組み!
スナックは、スナックバーとも呼ばれます。クラブやラウンジなどとともに「大人の社交場」とされる飲食店です。ただし、スナックはクラブやラウンジとは少し違った雰囲気を持っています。
まず、店内の雰囲気はバーカウンターがあり、カウンター越しに店主(ママ)や、副店主(チーママ)などが接客をしてくれます。
キャバクラやラウンジなどとの違いはここにあります。
また、クラブなどのように超高級というわけではなく、一般的なサラリーマンなどが、飲み会の帰りや仕事帰りなどに「ちょっと立ち寄る」ことができる店であることが多いです。
店構えは比較的小規模であることが多く、ラウンジやキャバクラなどのように広々とした店はあまりなく、カウンター席だけの店というのも珍しくありません。
客も比較的固定客が多く、スナックの客同士も顔なじみであることも多くあります。
アットホームで常連重視の経営をしているのがスナックという業態です。

スナックの遊び方の流れ!
ここでは、スナックの遊び方の詳しい流れを紹介します。こちらを確認することで、初心者でもスムーズに利用することができます。「初めてスナックを利用する」という人は是非チェックしてください。
店を選ぶ
スナックは店ごとに「ママ」がおり、ママとチーママ、または女性スタッフとで接客をしています。
スナックの雰囲気づくりはママ最大の仕事であり、ママの方針に従ってチーママ・女性スタッフも接客を行います。
そのため、店の内装や雰囲気、アクセスもさることながら、ママの雰囲気や見た目などを選んで店を訪れるのも良いでしょう。
スナックでは店自身がホームページを開設していなくても、古くから営業しているスナックでは情報誌・情報サイトなどに掲載されている場合もあります。
入店する
スナックは、基本的に来店にあたって予約は必要ないお店です。
営業状況はお店による部分が大きいですが、なじみの客が来やすい時間に営業を開始する店も多く、たとえばサラリーマンがなじみ客の中心であるお店では、一次会がおわる20時ごろから店を開けているという場合もあります。
特に予約や事前の連絡は必要ないため、そのまま来店しましょう。
ドリンクを注文する
スナックでは、主にドリンクと軽食(スナック)を飲食します。スナックでの注文は、基本的にバーカウンター越しにママやチーママ、女性スタッフに注文をし、ドリンクを楽しみます。
備えているお酒はサラリーマン向けのものが多く、ウィスキー、焼酎などはほぼ必須で備えられています。
一方で、若い人が好むカクテルや果実酒などは備えていない場合が多いため、ボトル棚の様子を見ながら注文すると、スムーズに注文が通るでしょう。
軽食が提供される場合もありますが、あくまでスナックは「飲むこと」と「会話する」ことをメインとする飲食店です。
そのため、本格的な食事などは注文できない場合が多いことは知っておくと良いでしょう。
ママやスタッフ(ホステス)と会話する
スナックでの時間の過ごし方は、主にドリンクを楽しみながらの会話の時間となります。
スナックはもともと毎日代わる代わる客が来店するというよりは、顔なじみの客が連日訪れることが多い店であるため、キャバクラやガールズバーなどと比べてママやスタッフ(ホステス)との距離感が近く、近況報告や日常的な何気ない会話、プライベートな会話など話題も比較的深いものとなりがちです。
仕事の話や日常の悩みなど、話したい話題を持って訪れると、有意義な時間となるかもしれません。
初めてスナックを訪れる際には、ママとの会話の中で少しずつ自己開示することで、より関係性が近くなります。
ママやチーママ、ホステスはスナックに初めて訪れる客との会話に慣れていることもあり、いろいろと質問をしてくることもあります。
会話の中で盛り上がれる話や関心のある話を楽しみましょう。
なお、スナックでは一般的にキャバクラや風俗などで見られる「指名」という制度がない場合がほとんどです。
キャバクラなどでは指名をすると喜ばれますが、スナックでは「ボトルキープ」が最も喜ばれる注文です。
ボトルキープはキャバクラやラウンジなどでも見られる仕組みで、ボトル単位でお酒を注文し、次回の来店時にボトルの残りを楽しめるというものです。
繰り返し来店する見込みとなるため、スナックではボトルキープをするとママからは喜ばれる注文となります。
カラオケやゲームをする
一部のスナックでは、カラオケセットや簡単なゲームなどを備えている場合もあります。
スナックは店舗面積がそこまで広くない店も多いため、必然的に店内全員に聞こえるカラオケとなりますが、カラオケではママやチーママがデュエットしてくれる場合などもあり、カラオケもまたスナックの楽しみ方のひとつです。
また、カラオケをきっかけに他の常連客と仲良くなったり、会話のきっかけとなったりする場合もあるため、歌が好きな人であれば恥ずかしがらずにカラオケをオーダーしてみると良いでしょう。
会計、退店する
ママやチーママ、ホステスに会計を伝えると、料金の支払いとなります。
スナックでは飲み放題のコースを設けている場合もあり、コース時間内に収まればコース料金の支払いとなります。
ただし、キャバクラやクラブなど他の夜の飲食店と同様、TAXやサービス料などの名目で追加料金がかかるのが一般的ですので、コース料金「のみ」で飲食を楽しめるとは考えないほうが安全でしょう。
また、飲み放題コースに含まれないお酒や軽食などをオーダーした場合は、それらの料金も上乗せとなります。
スナックは古くから営業しているお店も多く、その場合はクレジットカードなど多様な支払い方法が選択できず、現金のみの店もまだまだ多くあります。
一部、比較的新しい店舗や、ママが比較的若い店舗では電子マネーなどにも対応している場合がありますが、やはり最も一般的な支払い方法は現金です。
スナックを訪れる際には、現金を用意しておくと安心です。会計が終わると退店します。
スナックの有名エリア!
スナックは、繁華街や歓楽街に多く存在しますが、必ずしもそのエリアだけではなく、商店街や飲食店街、駅前など人が集まるエリアで古くから営業している店舗もあります。
また、住宅街の中で営業しているスナックも散見されます。
理由はやはりサラリーマンなど勤め人が、仕事終わりに立ち寄るという利用の形態が多いためで、自宅の1階をスナックとして営業している店舗もあります。
また、東京では広範囲にスナックがありますが、比較的サラリーマンの街という印象のある新橋、浅草、世田谷などのエリアはスナックで有名なエリアです。
このほか、比較的日本全国で多くの県にスナックが存在しています。

スナックの料金!
スナックの料金は店舗・エリアによって変わりますが、他の飲食店などと比べると安価となります。下記は東京都のスナックの料金相場です。
| ランク | 料金相場 |
| 激安店 | 3,000~5,000円 |
| 大衆店 | 5,000~7,000円 |
| 高級店 | 7,000~1.3万円以上 |
スナックは、無理なく頻繁に通える店づくりを目指しているところが多いため、1回あたりの飲食料金は安く収まる店が多いといえます。
一方、一等地にあるスナックや高級志向のスナックも一部存在しています。
客層や立地によってやや料金に偏りがあるのもスナックの特色のひとつです。
| ジャンル | 特徴 | 利用時間 | 料金相場 |
| スナック | 馴染みのママとトーク | 60~90分 | 5,000~7,000円 |
| ガールズバー | 女性キャストとカウンター越しのトーク | 60~90分 | 5,000~7,000円 |
| キャバクラ | 女性キャストと飲食・トーク | 60~90分 | 8,000~1.5万円 |
| ラウンジ | 女性キャストと落ち着いた空間でトーク | 60~90分 | 1.1万~2万円 |
| クラブ | 高級店でホステスとトーク | 90~120分 | 8万~10万円 |
おおよそ上記の金額が料金相場となっています。
スナックはママと客との関係性が近く、飲食店でありながら「寄合所」「集会所」のような役割を兼ねている店も多く、無理な価格設定にはしていないことが多いといえます。
ただし、コース料金だけではなくボトルキープや軽食の追加などをすれば、それなりに普段よりも料金が高くなることも注意しておくべきでしょう。
スナックの選び方!
スナックは、訪れたことがない人でも「常連客ばかりじゃないの?」という疑問が湧くものでしょう。事実、スナックの客はほとんどが常連客です。
しかし、店によっては「新顔」を待ち望んでいることもあり、初めて訪れるスナックできちんとした振る舞いを見せれば、常連客からも歓迎されることがあります。
スナックは内装に凝り、お酒の品揃えにこだわるというよりは、訪れる客が居心地よく過ごせる空間を目指しています。
そのため、初めて訪れる人にとってはなかなか来店前にスナックを選ぶポイントは見つからないかもしれません。
スナックでは一回あたりの支払いがそれほど高額とならないという特徴を活かし、訪れやすいエリアの店舗をいくつか巡ってみて、その中で居心地が良いと感じる店を探すのもよいかもしれません。

スナックのメリット!
スナックのメリットは、キャバクラやガールズバーなどのように、高額なお酒を注文してワイワイ騒ぎ、注目を集めるという空間ではなく、馴染みの場所で、馴染みのメンバーで飲食を楽しめる点です。
スナックのママと会話する時間が長ければ、昔馴染みの友人のように、良き話し相手となることもあります。
自分の「第二の居場所」となりうるのがスナックという店です。
スナックのデメリット!
スナックのデメリットは、「初見では入りづらい」という点でしょう。
いくら居心地が良さそうで愛想の良いママであったとしても、やはりどうしても顔なじみ、常連の客を優先するというのがスナックの特徴でもあります。
そのため、特に人見知りの人や、コミュニティに参加するのが苦手な人にとっては、スナックはハードルが高く感じてしまうところもあるでしょう。
あくまで「お客様」として扱われたい人には、スナックはあまり適していない店選びかもしれません。
スナックの注意点!
スナックはあくまで飲食店であり、風俗店とは異なりますし、またキャバクラやガールズバーなどの飲食店とも異なる独特な雰囲気を持つ店です。
風俗店のようにママに接したりすれば、やはり良い印象は与えられませんし、万が一お触りなどセクハラに該当する行動をすれば、出禁など大きなトラブルに発展する可能性もあります。
また、キャバクラやガールズバーなどのように、高いお酒を開けて大騒ぎすれば、常連客から良い顔をされないのは当然です。
店の雰囲気や空気を壊さず、その場で「一緒に楽しむ」という意識を持ってスナックに滞在するという謙虚な姿勢が重要です。
また、スナックを訪れる人はその店の近所に住んでいる人であることも多いものです。
自宅近くのスナックを訪れる場合は、その前提を認識して、派手な遊び方や悪酔いなど人に迷惑をかけるような遊び方は慎むべきでしょう。
スナックの良い口コミ!
仕事終わりにささくれ立った気持ちを落ち着けるにはやっぱりスナック。親父が通ってるのが学生時代意味わからなかったけど、この年になるとキャバクラとかよりやっぱスナックが落ち着くわ。
スナックは見栄張って高いお酒を頼まなくていいし、ママとピーナッツをつまみながらどうでもいい話をしながらダラダラ過ごせるのがいい。
スナックの悪い口コミ!
スナックってほんとしみったれた場所だなって思う。若い人は見かけたことないし、おじさんとおばさんがデュエットしてヘラヘラ笑ってるの見るのきついわ。
上司とスナックに行ったけど、何が楽しいかわからん。ここで5,000円使うならピンサロ行きたい。
スナックのよくある質問!
スナックではお触りは一切NGです。大人の社交場に相応しいマナーを持って楽しみましょう。
来店の段階で年齢確認される場合もありますが、一般的にスナックに未成年者が来店することは極めて珍しいでしょう。
クラブとは異なり、スナックは紹介制のところは少ないです。ただし、一部会員制や紹介制を採用しているスナックもあります。
初めての客は珍しいため、最初はママからいろいろ質問されたりするでしょう。ボトルを入れたりすればさらに歓迎されます。
店により、ママやチーママ・ホステスと同伴やアフターに似た制度を導入していることもあります。
スナックでの会話は、それほど肩肘を張る必要はなく、自然と話したいと思える内容を話せばよいでしょう。仕事の話や趣味の話でも構いません。
一般的にスナックはお酒を飲む場所であることは知っておいたほうがよいでしょう。
プライベートな連絡先を交換することに抵抗のないママであればできるでしょう。ただし、店の方針やママの方針によります。
多くのスナックでは、メニュー表や料金表は非公開となっています。入店して初めてわかることもあるため、来店してママに尋ねてみるのが確実です。会話のきっかけにもなるでしょう。