お店を選ぶとき、多くの人が口コミを参考にします。口コミの多さや評価は予約の判断に直結するため、「口コミを増やしたい」という相談はよくあります。一方で、集め方を誤ると、サイトやお店の信頼を損なうことにもなります。
この記事では、口コミがSEOや集客にどう関わるのかを整理し、不正とみなされない口コミの集め方と、悪い口コミへの対応を解説します。
- 口コミは、店名で調べた人の予約の判断を大きく左右する
- 自作の口コミや、報酬と引き換えの口コミは、各サービスの規約で禁じられていることが多い
- 悪い口コミには、感情的にならず、事実に基づいて丁寧に対応する
この記事でわかること
口コミが集客に与える影響
初めての人は、口コミで雰囲気や対応を確かめてから予約する
店名で検索したとき、口コミサイトのページが一緒に並ぶ
AIが店の特徴を説明するとき、口コミの内容が参照されることがある
不正とみなされる口コミ
Googleは、レビューやコンテンツの不正を問題にしており、たとえばGoogleマップのレビューでは、事業者が自分で投稿することや、報酬と引き換えにレビューを依頼することなどを禁止事項として定めています。ポータルサイトや口コミサイトでも、多くのサービスが同じような規約を設けています。
- お店や関係者が書く口コミスタッフや知人に書かせた口コミは、偽の口コミとみなされる
- 報酬と引き換えの口コミ割引や特典と引き換えに、高い評価の口コミを依頼する
- 口コミの代行サービス業者に口コミの投稿を依頼する
- 競合店への悪い口コミ他店をおとしめる口コミは、信用の問題にもなる
不正が見つかると、口コミの削除や、掲載の停止などの対応を受けることがあります。短期間で評価を上げても、失う信頼のほうが大きくなります。
自社サイトに載せる口コミの注意点
自社サイトに、お客様の声を載せるお店もあります。載せること自体は問題ありませんが、次の点に気をつけます。
- 実際の声だけを載せる:お店が作った文章を、お客様の声として載せない
- 都合のよい声だけを選びすぎない:極端に高い評価だけが並ぶと、かえって信頼されにくい
- 評価の構造化データの扱い:自社サイトで自店について集めた評価は、Googleの検索結果で星の表示の対象にならないことがある
口コミを正しく増やす方法
口コミを増やす一番の方法は、書きたくなる体験を作り、書いてもらうきっかけを用意することです。
- 利用後のお礼のメッセージに、口コミを書ける場所を案内する
- 評価の高い低いを指定せず、率直な感想をお願いする
- いただいた口コミには、お店から丁寧にお礼を返す
「高評価を書いてくれたら割引」のように、評価の内容と特典を結びつけるのは避けましょう。
悪い口コミへの対応
避けたい対応
- 感情的に反論する
- 書いた人を特定しようとする
- 削除だけを求め続ける
- 同じ定型文で返す
信頼につながる対応
- まず不快な思いをさせたことにお詫びする
- 事実関係を確かめたうえで説明する
- 改善した点を伝える
- 規約違反の口コミは、運営に正規の手順で報告する
悪い口コミへの返信は、書いた本人だけでなく、これから予約を考えている人も読んでいます。丁寧な対応は、むしろお店の信頼を高めることがあります。
口コミを集める仕組みの例
| タイミング | 方法 | ポイント |
|---|---|---|
| お帰りのとき | 口コミの投稿ページを案内するカードを渡す | 押しつけず、気が向いたら書いてもらう形にする |
| 予約後の連絡 | お礼のメッセージに、口コミの投稿先を添える | 配信の同意を得ている人にだけ送る |
| 会員ページ | 利用の履歴から口コミを書けるようにする | 書いた口コミがいつ公開されるかを案内する |
広告になる口コミに気をつける
2023年10月から、広告であることが分かりにくい表示は、景品表示法の不当表示(いわゆるステルスマーケティングの規制)の対象になりました。お店が第三者に依頼したり、割引や特典と引き換えに書いてもらったりした口コミは、お店の広告として扱われることがあります。
- 特典と引き換えにしない良い口コミを書くことを条件にした割引や特典は避ける
- 依頼した場合は明示するお店が依頼して書いてもらった感想は、そのことが分かるように表示する
- 書き換えない届いた口コミの内容を、お店に都合よく書き換えない
よくある質問
自社サイトの検索の順位に、口コミの数が直接影響するとは言い切れません。ただし、店名で検索した人の予約の判断や、AIの紹介のされ方には影響するため、集客全体では大切な要素です。
サービスの規約に反する口コミは、運営に報告して削除を依頼できる場合があります。規約に反しない口コミは削除されないことが多いため、返信で事実を丁寧に説明するのが基本です。
お客様に口コミを書いてもらうよう案内するのは問題ありません。ただし、お店の関係者が口コミを書くことや、評価の内容を指定することは避けてください。
良い口コミを書くことを条件にしたお礼は避けましょう。内容にかかわらず、投稿へのお礼をする場合も、広告にあたらないか、口コミサイトのルールに反しないかを確かめてください。
口コミは、予約の判断を左右する一方で、集め方を誤るとお店の信頼を大きく損なうものでもあります。
自作の口コミや報酬と引き換えの口コミは、短期間で評価を上げられても、見つかったときの代償が大きく、長く続くお店のやり方ではありません。
書きたくなる体験を作り、書いてもらうきっかけを丁寧に用意するところから始めてみてください。